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葦原(アシハラ)千恵子さんは御年75才。
高知市営球場の入口に店舗「はなまるくん」を構え、たこ焼きや唐揚げ、カキ氷などを提供する日々。
もう20年以上になるという。


「せっかくこんな田舎までおいでてくれたんやき」とかき氷をご馳走してくれた。

南国土佐は今日も暑かった。
お礼を言う。すると一言。

「たまるか…」

たまるか、とは土佐弁で「我慢できない」「たまらない」という意味。
「暑くてたまらん」という独り言だった。

5年ぶりの高知開催。
香川開催での勢いそのままに、終始ディオーネのペースで試合は進んだ。


「3点とれば勝てるチーム」
碇美穂子監督(ディオーネ)は自チームをそう分析している。
選手たちにもそう伝えている。
監督が掲げた今年のテーマは自立。
指導者に頼りきることなく自分たちでも考えられるようになってほしい。
碇監督の熱い想いである。

ディオーネの選手たちは、負けがこんだ丹波戦以来チームの雰囲気が変わったと口をそろえる。

捕手の寺部歩美は「相手バッターの一人ひとりについて、バッテリーがどう攻めようとしているのかみんなに細かく伝えた」という。
野手からは「守りやすくなった」と良い反応が返ってきた。


初回、アストライアの攻撃。

左中間に飛んだ田口紗帆の飛球を榊原梨奈がフェンスギリギリで背面キャッチ。
客席も大いにわいたファインプレーを見せた。
安堵の笑顔を見せながらも、すぐさま気持ちを切り替え守備位置の確認。
ややセンター寄りにシフトして4番川端友紀に備えた。
その川端の打球は右中間寄りのライトフライ。
ライト西山小春が待ってましたとばかりにガッチリとおさえた。


3回、アストライアは9番佐々木希のスリーベースヒットを機に1点を返して同点。
そしてツーアウト1塁。3番田口の打球は左中間へ。
あらかじめセンター寄りにシフトしていた榊原がガッチリとおさえてチェンジ。
最少失点にとどめ、その裏に3番厚ヶ瀬美姫がツーベースで出塁。4番中田友実がセンター前タイムリー。

またすぐさまアストライアを突き放した。

投げては松谷比菜乃がハーラー単独の6勝目をマーク。


アストライア先発谷山莉奈の内容は決して悪くなかった。
しかし5回に厚ヶ瀬のタイムリーで3点目が追加されると、アストライアにそれ以上の追い上げは叶わなかった。


最後は里綾実が三者連続三振でピシャリとセーブ。

試合後、アストライアはベンチでミーティングを開いた。
張り詰めた雰囲気で自分達を振り返った。
持ち味を出せなかったアストライアだが、地元の方々は温かい声援を送ってくれた。

帰りは選手達が出口でお見送り。
「すご~い!」と喜ぶ地元の方々にハイタッチで感謝を伝えた。

冒頭の葦原さんとともに同店に勤める大平さん。
この日の試合のためにのぼり旗の設置にご協力くださった。


「おもてなしやと思ってやりゆうがよ。こちらこそ来てくれてありがとう」

南国土佐は人の心もアツかった。
 

<次回試合>

8月11日(土)18:00試合開始

ヴィクトリアシリーズ

埼玉 対 京都 第17戦

埼玉県営大宮球場

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