午前中心配されていた天気は、うそのように晴れた。それどころか、突き刺すような強い日差しが球場に注がれた。そんな中でも愛知のファンはホーム戦でのディオーネの勝利を一目見ようと駆けつけ、今日も熱い声援を送った。

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だが結果は王者京都フローラの「横綱相撲」。

ディオーネに一度も逆転を許すことなく終始試合の流れをキープした。

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フローラの先発は龍田美咲。

ディオーネは単独トップ９勝目を目指す松谷比菜乃。

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１回表、フローラの攻撃。

フローラの川口知哉監督からは「失投は見逃さずとことん振っていく」という指示が徹底されていた。

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さっそく１番三浦伊織がお手本のようなセンター前ヒットで出塁。２番みなみも同じくセンター前ヒットで続き無死１・２塁。３番中村茜はショートライナーで倒れるも芯で当てたバッティング。フローラ打線に狙われているのは高めに浮いた松谷の変化球だった。

そして４番岩谷美里の打席で２塁ランナー三浦伊織が３塁へ盗塁成功。「あの３盗で気持ちが楽になった」と話す岩谷は、これも高めに浮いた松谷の変化球をとらえ、左中間へタイムリーツーベースヒット。フローラが２点を先制した。

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一方ディオーネの攻撃は、いくつもチャンスをつくりながらも点につながらない。

１回裏、１番三原遥がフォアボールを選び出塁するも１塁から飛び出し牽制アウト。

しかし２番三浦由美子がセンター前ヒットで出塁しいやなムードを変えるも、後続が続かずチェンジ。

３回裏まで、流れを引き寄せるにはいたらないもどかしい攻撃展開が続いた。

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すると４回表、フローラの攻撃。

２死から７番泉由希菜がデッドボールで出塁すると、８番奥村奈未がライト前ヒット。９番浅野桜子の打席で松谷がワイルドピッチ。ランナーがそれぞれ進塁して２・３塁。そして浅野が打った打球がサードへの内野安打となり３塁ランナー泉が生還。３対０とその差を広げた。

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その裏のディオーネの攻撃。

２番三浦由美子、３番厚ヶ瀬美姫がヒットで出塁すると、４番只埜榛奈が送りバントに成功。１死２・３塁のチャンスをつくった。さらに５番中田友実がフォアボールを選び満塁。

６番寺部歩美はショートライナーで倒れるも、７番榊原梨奈がレフト線へ２点タイムリーツーベースヒットを放ち１点差に詰め寄った。

しかし８番御山真悠がショートゴロに倒れチェンジ。最後の一本が出ず、逆転にはいたらなかった。

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ディオーネは５回表から松谷に代わって小原美南が登板。小原は規定投球回数に到達していないものの、ここまで防御率１.８８と中継ぎとしての役割を果たしてきている。今日も小原は５回、６回とフローラ打線を０点に抑えた。

しかし７回表。１番三浦伊織にショートへの内野安打を許すと、２番みなみ、３番中村、４番岩谷と３者連続でフォアボールを与えてしまい押し出しの１点を許す。

さらに５番星川あかりにライト前へ２点タイムリーヒットを許し降板。

小原に代わった森若菜が後続をピシャリと抑え最終回の攻撃につなげるも、ディオーネは相手のワイルドピッチの間に１点を追加するのみでゲームセット。フローラは６回からマウンドにあがった小西美加が１０セーブ目をあげた。

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試合後キャプテンの岩谷は今日のチームについて「試合だけでなくグラウンドでの練習も雨で流れる日々が続いた。けれども久しぶりの試合という気がしなかった。選手一人一人がしっかりと準備をして臨むことができた証だと思う」と話す。

また川口監督は「だいぶ試合日程があいていたので正直多少の心配はあった。だが集中をきらすことなくこの日に合わせてきた選手達はさすが」と評価。またチームの好調の要因について「自分達に妥協することなく日頃の練習を積み重ねてこれた証だと思う」と話した。

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一方ディオーネの碇美穂子監督は「仕方ないですね」と肩を落とす。先発の松谷については「投げ切るべきところで、投げ切れなかったのが残念」と話す。また攻撃については「最後の一本が出ない。もったいない場面が多かった。普段の練習からチャンスをものにするために苦手な部分を厳しく突き詰めて、チャンスをつかめるチームに成長させたい」と課題を整理した。

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