top of page
201810283PC_01.jpg

第8回女子野球ジャパンカップは、決勝戦を迎える。

いよいよ参加13チームの頂点がこの試合で決定する。

 

大注目のカードは、京都フローラ(プロ1位)と尚美学園大学(大学1位)と対決となった。フローラは4年ぶりの優勝を目指す。1回戦のアサヒトラスト戦は苦戦を強いられたものの、以降は実力を存分に発揮し3試合連続の二桁安打でここまで勝ち上がってきた。攻守共に総合力に秀でており、選手層の厚さは女子プロ野球リーグNO.1である。

 

尚美学園大は7回目の出場で初の決勝進出となった。アマチュアチームが決勝戦に駒を進めたのは第1回大会以来7年ぶりとなる。1回戦では女子プロ野球リーグ年間女王に輝いた愛知ディオーネを破り大金星をあげた。田中露朝、山田優理の左右2枚看板を柱とし、得点力に長けた打線はアマチュア球界でも屈指の実力である。

 

互いに熾烈なトーナメントを勝ち上がってきた。そして、準決勝からダブルヘッダーという形でこの試合を迎える。疲労も溜まる中、両チーム満身創痍の想いで挑む一戦となった。

 

京都フローラの先発は龍田美咲。対する尚美学園大は左のエース山田優理。龍田は高卒プロ入り2年目、山田は大学2年生と次代の女子野球界を担う同年代対決となった。

ASAO3441.JPG

▲尚美学園大学先発の山田優理

試合は両先発が一歩も譲らない好投を見せ、4回まで互いにヒット2本と、序盤から投手戦が繰り広げられた。

 

試合が動いたのは5回表フローラの攻撃、ヒットと2四球で2死満塁とし打席には、3番中村茜。女子プロ野球一期生として、気迫あるプレーでチームを鼓舞し続けてきた選手である。

 

そんな中村の放つ打球はライト線を破る2点タイムリーツーベースヒットとなり、待望の先制点がフローラに入る。

 

凡打でも一切の妥協を見せない全力疾走、劣勢の中でも誰よりも声を張り上げ、チーム引っ張った彼女の姿に、野球の神様はほほ笑んだ。

ん.JPG

▲先制タイムリーを放つ、京都フローラ中村茜

中村の一打に呼応するように、女子プロ野球No.1打線が目を覚ました。

 

6回には、2本のヒット3四死球、相手のエラーが絡み、一挙4点を挙げ6-0とする。

 

反撃したい尚美学園大だったが、5回からマウンドに上がったフローラ2番手小西美加から1点を返すが力尽きた。

 

京都フローラがプロ意地を見せ4年ぶりに、ジャパンカップを制した!成長著しいアマチュアチームの果敢な挑戦にプロとしてのプライドをかけ立ち向かった。

 

近年の女子野球界の著しい成長を感じさせる大会であった。各試合で奮闘した選手たちに温かい拍手を送りたい。

優勝.JPG

▲4年ぶりの優勝を果たした京都フローラ

bottom of page